舞台衣裳には、様々な役割があります。例えば、その衣裳を身につける人物像を表す、そのキャラクターを説明するという役割。ドラマの時代や、登場人物の年齢やお家柄をデザインに反映させたりします。また、お祭りや舞踊であれば、演目によって決まった柄を使うという「約束事」があることもあります。「花魁」には花魁らしさ、「舞妓」には舞妓らしさが求められます。私たちは、お客様がどういった役割を衣裳に求めておられるか、よく理解しようとします。ドラマやお祭り以外にも、イベントや演劇の衣裳、アンティーク着物の再現など、「特別の和装」を制作しています。
まだ具体的なデザインがなく、イメージ段階からお話を伺い、お客様と一緒に考えます。お打ち合わせを重ね、思いを共有します。その後、ワンストップで染め作業、 制作へかかっていきます。
創業以来、蓄積されたデザインは型紙として、また染見本として残っています。それらを元にした提案力は、山元染工場独自のものと考えています。柄のデザインだけでなく、ご要望に合わせた配色や、技術、工程についても、これまでのノウハウを利用しながら進めていくことができます。 制作へかかっていきます。
山元染工場の主な技術は「型友禅」ですが、それにこだわらず、様々な技法に挑戦します。例えば、綺麗に染まった生地を汚すことをします。貧しい人が何十年着続けた着物なのか、あるいは大工仕事で汚れた半纏(はんてん)なのかで汚し方を変えます。また、怒りに燃えた妖怪のような役柄の衣裳では、生地に直接手描きで炎を描き、勢いのある表情の衣裳を制作します。
着物や袴など、「着るモノ」以外にも、様々な小物や付属品の調達についてもご相談ください。「染め」以外にも、衣裳に関連することでしたら、対応させていただきます。
当工場はお客様のご要望、用途に合わせた衣裳を制作しております。時代設定、職業や階級などを考慮して、
役柄に合わせた衣裳をお客様と一緒に考えさせていただき、デザイン制作しております。
テレビドラマの主役用。良家のお嬢様で、嫁入り前の普段着。お屋敷の中で引きずって歩きます。
舞踊などの演目用衣裳では、柄や色の約束事を守りながら、デザインをすることもあります。
何年も着古し、よく働く人が着ている着物。その設定を様々な技術で再現します。
お祭りや、演劇など、様々な場面で袴は使用されます。染物だけでなく、金襴などの織物で仕立てることもあります。
行脚のような、歩くシーンやお祭りによく使われます。様々な柄で制作することが出来ます。
生地は絹を使い、羽織のような仕様の半纏。綿の普通の半纏を制作することも多くあります。
普通の着物と、舞台衣裳は何が違うのですか?
市販の呉服は、一般の方が日常のおしゃれやお祝いの場で身につけられる商品であることに対し、私たちが制作している「舞台衣裳」は、テレビや演劇舞台やお祭りなどに使われる和装です。テレビや舞台での衣裳は、その時代設定や登場人物の年齢や性別、職業などのキャラクター設定を説明する役割を担います。お祭りやイベントでは、その内容や決まりごとに合った特別の和装が使用されます。そういった用途のために、色柄のデザインや仕立上りの形を合わせて制作するのが「舞台衣裳」です。
着物を一枚オーダーしたらおいくらですか?
納期はどのくらいかかりますか?
申し訳ございません、お見積もりは、デザイン、生地の種類、用途、納期など、お客様のご要望を様々にお聞きしてからとなります。当工場は、ほとんどの商品をオーダーで制作しておりますので、お見積もり、納期は都度異なります。
ご予算や納期についてお伺いしてから、デザインや工程をご提案させていただくことも多くございますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。
用途や使用する日程は決まっていますが、デザインは決まっていません。
お祭り用の衣裳なのか、何か古い衣裳の再現なのかなど、用途を詳しくお教えくだされば、イメージを具現化するお手伝いをさせていただきます。その場合は、ある程度、お打ち合わせの回数が必要となりますので、納期には十分な余裕を持っていただきますようお願いいたします。
お祭りで、大人数で着る予定ですが、対応できますか。
はい、対応させていただいております。
どんな素材の生地を染められますか。
ほとんどの生地を染めることができますが、納期やご予算にもよりますので、お気軽にご相談くださいませ。
衰退してしまった地域の染産業から生まれた美しい着物が蔵から出てきました。どのような技術で染められたかは不明ですが、その染物を新しく再現して欲しいです。
再現された染物を、その後どのように使用されるのか。着物として身につけられるのか、どこかに展示されるのかなど、用途を聞かせていただき、その用途に最も合う形(色合いや技術など)で制作させていただければと思います。
何十年も前に新調して以来、ずっと同じ衣裳、小物を使ってお祭りを行ってきました。何十年ぶりかに新調することになりましたが、当時、どこに発注していたのかが今はもうわかりません。頭の被り物から、扇子などの小物、衣裳、足元まで、相談に乗ってもらえますか。
はい、是非一度ご相談ください。衣裳だけでなく、前掛けや被り物など、小物も含めてご相談いただければと思います。できる限り、ご用意させていただきます。